どうも!菊之進です。
第1回のプレミアムフライデーが実施されたのは、2017年2月24日。開始から丸3年が経過しましたが、プレミアムフライデーとは一体何だったのだろうか? 失敗に終わったのか、成功しているのか、考察してみました。
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▶︎YouTube:結局プレミアムフライデーは失敗だったの?現在の普及率を調べてみた!
1.プレミアムフライデーとは
経済産業省が官民共同で推進する「月末の金曜日は、早めに仕事を終えて消費を盛り上げよう」という取り組みのこと。長時間労働を是正しようとする意図が込められている。
2.成功か?失敗か
結論から言うと、普及率という観点から見たら「失敗」と言わざるを得ない。2020年現在、プレミアムフライデーを実施している企業は全体の1割と言われている。制度を利用している労働者単位で見ると3%未満という数字だ。そしてこれは、2018年から全く変わりなしという状況が続いている。
また、国民の消費金額の観点からも、プレミアムフライデー効果はほとんどみられていない。つまり、月末の金曜の午後になったからと言って、「よーし!今日はショッピングいこう!」となる人は非常に少ないということなのだ。
3.なぜ普及しないのか?
プレミアムフライデーが普及しない理由を以下にまとめた。
- 事務は月末は締め日で色々と忙しい
- 営業マンはノルマの追い込みもあります
- (何れにしても)休んだ場合、その分の負担が他の日に移るだけ
- 小売業や飲食業、サービス業は繫盛期のため参加できない
調査をすすめるにつれて、月末の最終金曜日はどこの会社も忙しいという実情が明らかとなった。
4.プレミアムフライデーの現状について思ったこと
率直に言って、悲しい。長時間労働で疲れきった従業員の働き方に「変わるきっかけ」を与えてくれたのがプレミアムフライデー。それなのに、9割の企業が何も変わらなかったというのは、なんだかもの寂しい。
多くの経営者は「プレミアムフライデーなんかしたら売上下がるじゃん」「忙しいし、たまったもんじゃないよね」と思っているようだが、そこを考えるのがあなたの仕事だよと思ってしまう。
そもそもプレミアムフライデーは、月末の金曜の15時退社にこだわらなくても良い。月曜日でも水曜日でも業態に合わせて自由に決められる。業務終了時間は16時でもいいし、12時にして半休にしてもいい。なんでもありだ。
「うちは中小だから無理。そんな余裕ないからね…」などという経営者は、わたしは従業員のことを考えませんといっているようなもの。今プレミアムフライデーを導入している企業は、大企業よりも従業員規模が50人未満の企業の方が多いくらいなのだから。
プレミアムフライデーを簡単に理解すると、1ヶ月約30日ある中のたったの2、3時間だけ仕事を早く切り上げればよい話で、そこまで難しいものではない。無駄な会議の時間をちょっと削ればもう達成できてしまう。実は、それくらい簡単な政策なのだ。
もし、あなたの会社がプレミアムフライデーを導入していなくても悲観することはない。毎日10分早く仕事を終わらせることができれば、それでもうプレミアムフライデーと同じ効果がある。
毎日20分早く終わらせたら、1ヶ月の中で一回、午後休をとったようなもの。プライベートの時間が増えると活力が湧くので、「うちはプレミアムフライでデーなんてないから…」と悲観的にならずに、ぜひ試してみてほしい。