どうも!菊之進です。
今回は、アドラー心理学に学ぶ「承認欲求をなくす方法」を3点ご紹介します。どうして、承認欲求を拭い去る必要があるのか?人間本来の欲求である承認欲求にのみこまれてはいけないのか?については、前回の記事(アドラー心理学に学ぶ!承認欲求を満たしていけない理由3選)をどうぞ!
こんなあなたへ
- 誰にも必要とされていないと思ってしまう
- 人から頼まれたりお願いされると断れない性格
- 誰かから必要とされるとうれしくてつい無理をしてしまう
- 自分に自信をもてない
- 恋人と長続きしない
- インスタやツイッターで投稿したものにいいねやリプがないと不安になる
- 強すぎる承認欲求をおさえたい、そんな自分を変えたい
参考図書:嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え
記事の内容を動画で聞きたい人はこちら↓
▶︎YouTube:アドラー心理学に学ぶ!承認欲求をなくす3つの方法
1.課題の分離をする
アドラーは、誰からも嫌われないような生き方を選択すると、かえってストレスを抱える人生になると説いている。
だれからも嫌われないためには、周りの人全員の顔色をうかがって、嫌な気持ちにさせないように、常日頃から意識していないといけないためだ。自分の気持ちを押し殺して、他者の期待を満たすよう生きていくのはなかなか大変である。
ではどうしたら良いのだろうか?アドラーはこういう。
われわれは「これは誰の課題なのか?」という視点から、自分の課題と他者の課題とを分離していく必要があるのです。
引用:嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え p140
あなたの課題ではない他者の課題を、全部あなたが引き受ける必要はない。自分ができること、できないことに線引きをするのが大切だ。アドラー心理学ではこれを「課題の分離」という。
線引きの仕方について、次に2つの具体例をあげる。
①会社の飲み会
毎週、毎週、先輩や上司から飲みに誘われて、断りきれずに参加していたらストレスもたまるし、自分の時間もなくなるし、金欠になるしで辛いものがある。僕だったら、このように線引きする。
- 突発的な飲みの誘いは全て断る
- それ以外の飲みは3回誘われたら2回断る
- 気分が乗らなければ「今日は、予定があるので〇〇時までだったら大丈夫ですよ」と条件をつける
このように自分ルールをつくるだけでも、随分と楽になる。すべての飲み会に参加してたらキリがないのだ。
②他者から頼まれる余計な仕事
自分とは関係のない他者の仕事をいつも引き受けていると、いつの間にか「なんでも頼める便利屋」みたいな立ち位置になってしまう。オーバーワークに悩み、不満をためこみ、帰りも遅くなり、いいことはない。僕なら次のように線引きする。
・突発的なものは全て断る
・締め切りに余裕があるもので、簡単なものなら引き受ける
・明日の○時〜○時なら大丈夫、とか〇〇までなら大丈夫と条件をつける
アドラーはこういう。
他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを怖れず、承認されないかもしれないというコストを支払わないかぎり、自分の生き方を貫くことはできない。つまり、自由になれないのです。
引用:嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え p164
自由になるためには嫌われることをおそれない勇気「嫌われる勇気」を持つことが大切なのである。
2.Give & Giveの考え方を採用する
アドラーは、認めてほしい、ほめてほしい、評価して欲しいという承認欲求に従って行動することを良しとしない。他者からの評価を目的として行動することを自分勝手な行為として捉えている。
心にグサッと刺さるかもしれませんが堪えてほしい。アドラーはこう言う。
あなたのために他人がいるわけではない。「〇〇してくれない」という悩みは自分のことしか考えていない何よりの証拠である。
引用:嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え p43
「〇〇したのに〇〇してくれない」
「〇〇しないなら、〇〇してあげない」
という考えはGive & Takeの考え方です。
「私はこんなにも尽くしたのに、あなたは何もしてくれない」とか「評価してくれないなら、もう仕事がんばらない」という考え方では、自分もしんどいし、相手にとっても負担になる。恋愛や仕事が長続きしない場合の原因でもあるだろう。
では、どうしたら良いだろうか?アドラーは言う。
誰かが始めなくてはならない。見返りが一切なくても、誰も認めてくれなくても、「あなたから」はじめるのだ。
引用:嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え p67
「〇〇されなくても〇〇する」
「〇〇したいから〇〇する」
これはGive & Giveの考え方で、相手に見返りを何一つ求めない。昔、僕が勤めていた職場にこんな先輩がいた。
- 朝一で職場に来てみんなの机を水拭きする
- 午後の会議で眠気覚ましのコーヒーを淹れてくれる
- 後輩たちが帰りやすいように一番に自分の仕事をきりあげて帰宅する
その先輩は一度も見返りを求めたことがない。誰かのためになにかをしよう!というよりは、自分のためにこうしよう、ああしようという人なのだ。
- 自分がキレイな職場で働きたいから、朝一にきて清掃する。
- 活気だった会議の方がやりがいを感じるから、みんなにコーヒーを配る。
- 家族に早く会いたいから、定時で終わらせられるよう効率よく仕事する
見返りを求めないところが素敵だしカッコいい。Give & Giveの考え方を採用するコツは、全て自分事にすること。「自分のために〇〇する」と決めてしまえば、他人からの見返りなど必要ない。
3.自分で自分を評価する
アドラーは、相手との関係のなかに自分の価値を見出そうとするのではなく、自分で自分の価値を見出すことの重要性を説いている。相手が自分のことをどう思っているか?を気にしすぎていると、あなたの心はジェットコースターのように落ちたり上がったりして心休まる時がない。
アドラーはこう言う。
「自分は役立っている」と実感するのに、相手から感謝されることや、ほめられることは不要である。貢献感は「自己満足」でいいのだ。
引用:嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え p78
相手から褒められずに自己満足する方法、すなわち自分で自分を評価する方法が一つだけある。それは目標と達成だ。次の3ステップで自分自身に価値を見出せる。
- なりたい自分をイメージする
- 簡単なことからはじめてみる
- 少しずつ自分の成長を実感する
この3つを繰り返し続けていけば、できなかったことができるようになり、だんだんと楽しくなり、人生が輝いてくる。自分の価値を実感できると同時に、他者からの評価に縛られることも少なくなっていく。
余談だが、ぼくは中学生の頃、ギターにはまっていた。THE ALFEE(ジ・アルフィー)の坂崎 幸之助さんの教えるギターの教則本を購入して、付属のCDを聴きながらよく練習したものだ。
6本の弦をピックで「ジャカジャカ」と弾く動作のことをストロークというが、このストロークのリズムのパターンを覚えたり、左手のコードを覚えたり、アルペジオができるようになったときの喜びは今でも忘れないくらい強烈だった。誰かに自慢しようとかではなく、純粋にできるようになった自分、一歩ずつ成長できる自分に満足していたと記憶している。
仕事も同じことかもしれない。上から言われた仕事だけをこなしていても楽しくないのだ。そこに何か一つ、自分だけの目標を組み込んだりすると、急に意欲が湧いてきたりする。
会社は、売り上げばかり要求するものだから、売り上がらなかったときにネチネチいってくる。そうすると「あぁ、やっぱり自分ってダメなんだ、どうしてこんなに頑張ってるのに」って思ってしまう。
でも自分だけの目標があるとちがう。売り上げが達成できなくても、自分目標がクリアされていれば、執拗なまでに自分を追い詰めることなく、自己嫌悪におちいることなく、自信を失わずに続けていける。
僕は1日最低1人のお客さんを笑顔にする!みたいな目標を立てていたので、売り上げで凹んでも、そこで上手くカバーされていた。
4.まとめ
アドラーに学ぶ、承認欲求を振り払う3つの方法は次の3点。
1.自分ができることと、できないことの線引きをする
2.Give & Giveの考え方を採用する
3.自分で自分を評価する
ぜひ試してみてほしい。そうすることで、冒頭に紹介した数々の苦しみから解き放たれ、承認欲求を克服することができるでしょう。次回は、対人関係を軽くする「課題の分離」について踏み込んでお話しします。それではまた!