どうも!菊之進です。
今日は、「頑張ってください」に変わる、適切な敬語表現を8つご紹介します。
こんなあなたへ
- 「頑張ってください」という言葉を薄っぺらく感じてしまう
- 目上の人やお客さんに「頑張ってください」以外の言葉をかけて応援したい
- 相手を勇気付ける上品な言葉遣いのバリエーションを増やしたい
- ワンパターンでありきたりな励まし言葉から抜け出したい
この動画では、目上の人だけでなく、目下や、取引先、お客さんに対しても使える!相手を応援し勇気付ける敬語を厳選してお届けします。
記事の内容を動画で聞きたい人はこちら↓
▶︎YouTube:「頑張ってください」は目上に失礼!正しい敬語表現8選
1.「頑張ってください」が失礼にあたる3つの理由
「頑張ってください」という言い回しは、親しい間柄で使う分には問題ありませんが、ビジネスシーンでそこまで親しくもない上司や取引先の社長、大切なお客さんに対して使う場合は、気をつけなければなりません。
きちんとした敬語で対応しないと「この人は礼儀を弁えていないな」とか「上から目線だな」と思われてしまうことがあるからです。なぜ「頑張ってください」が失礼にあたるのか?その理由を3つお話します。
①目上から目下に使う言葉だから
「頑張れ」という言葉は、本来、目上から目下に使う言葉です。そのため目下から目上の人に使うのは好ましくありません。その理由は、「頑張る」という言葉を辞書でひくと納得できます。次のように定義されています。
困難にめげないで我慢してやり抜く。
出典:小学館
あることをなしとげようと、困難に耐えて努力する。
出典:三省堂
つまり、「頑張ってください」とは、「努力してください」という含みのある言い方になってしまうのです。上司が部下に対して使ったり、親が子供に対して使う分には問題ありませんが、自分より目上の人に対しては使い辛い言葉です。
②命令文だから
「〜してください」は命令文です。命令文とは人になんらかの命令をするときに使われます。上位の者が下位の者に指示をだすときにつかう文法表現なので、相手が目上の場合、嫌悪感を抱かれてしまう可能性があります。
嫌悪感とまではいかなくても違和感を感じる人は多いです。そういったことから、目上に対して使用するのは控えたほうがいいでしょう。
③矛盾しているから
すでに頑張っている人に対して「頑張ってください」というのは、「おもいやりの言葉」としては矛盾しています。
言われた人はプレッシャーを感じるのです。「これ以上なにを頑張ればいいの?」「言われなくてももう十分頑張ってるよ」としんどくなる人は意外と多いです。
ストレスの多い現代社会において、「がんばってください」は、相手にとって、励ましよりもプレッシャーとして受け取られる可能性が高いです。
私感ですが、頑張ってくださいといわれてモチベーションがあがるという人はあまり見たことがありません。
以上3つの理由から、目上に対して「頑張ってください」は失礼にあたる可能性があります。また、目上だけでなく目下に対して使う場合も気を付けたいところです。
2.目上に使える応援の言葉
ここからは「頑張ってください」とは別の言い方で、相手を応援する言葉をご紹介します。目上だけでなく目下の人や取引先、お客さんにも使えそうなものを厳選しました。ぜひご覧ください。
①ご成功お祈りしております
「ご成功をお祈りします」、「ご活躍をお祈りします」
少し堅苦しくきこえますが、次のようなケースで使うと不自然さがなくしっくりきます。上司や先輩が一大イベントを控えている時、新しいプロジェクトに着任した時、昇進した時、転勤や転職が決まった時、または年賀状の挨拶でも使えます。
例文
- 明日のスピーチのご成功をお祈りしております
- 〇〇プロジェクトのご成功をお祈りしております
- 新天地でのご活躍を心から願っています
- ご昇進おめでとうございます。益々のご活躍をお祈り申し上げます
もう少しフランクな言葉で相手を応援したい場合、「上手くいくことを願っています」と言い換えてもいいでしょう。相手との親密さによって使い分けます。
②応援しております
「応援しております」、「陰ながら見守っております」
実は僕自身、一番よく使っているのがこの表現です。シンプルでどんな人に対しても差し障りなく応援の気持ちを伝えることができます。
例文
- 明日のイベントが成功しますよう、応援しております
- 新しい挑戦がうまくいくますよう、陰ながら見守っております
「陰ながら」という言葉をつかうことで、張り詰めた相手の気持ちを楽にさせ、安心感を与えることができます。
③お気をつけていってらっしゃいませ
お気をつけていってらっしゃいませ
この言葉は、相手を送り出すときに使えます。先輩や上司、お客さんがこれから出かける、外出するというシチュエーションで使えます。「がんばってください」よりも丁寧で爽やかなお見送りできます。
④お大事になさってください
お大事になさってください
目上の人や取引先の担当者、お客さんの体調を気遣う場面で使えます。「ください」は命令文ですが、「なさる」という尊敬語が使われているので失礼な印象になりません。
例文
- 風邪をひかれたのですね。お大事になさってください
- 早く回復することを願っています
「頑張ってください!早く良くなりますよ」と伝えるよりも、言葉に深みがあって、相手を思いやる気持ちが伝わりやすくなります。
⑤ご無理なさらないでください
ご無理なさらないでください
人は頑張っているときに、「頑張ってください」と励まされるよりも「あまり無理しないでね」と言われたほうが嬉しいものです。
「自分の頑張りを分かってくれているんだ」「自分のことを心配いてくれている」と気分がラクになるのです。
あなたの周りで一生懸命なにかに取り組んでいる、努力している人がいれば、「いつも遅くまで仕事されているので心配です。あまりご無理なさらずにたまにはゆっくりお休みになってください」などと声をかけてあげるといいかもしれません。
⑥信じています
信じています
「〇〇さんを信じています。きっと上手く行くと思います」といった感じに相手を応援することもできます。「あなたを信じてるよ」と言われて励まされた人は、期待に応えようとさらなる実力を発揮できたりします。
心理学ではこうした現象を「ピグマリオン効果」と呼んでいて、他者からの期待はその人の成長を決定づける大きな要因になると言われています。大事なイベントを控えた人、これから大きな課題に立ち向かおうとしている人に、この言葉をかけてあげましょう。
⑦励まされます
励まされます
こちらも先ほど同様に「ピグマリオン効果」を期待できます。
「〇〇さんにいつも励まされています。エネルギーをもらえます。自分も〇〇さんに見習って頑張ります」という感じに気持ちを伝えることで、相手は嬉しいし、もっと頑張ろうとモチベーションが上がったりします。
⑧私に何かできることはありますか
私に何かできることはありますか
相手に対して「何かできることはありませんか」と尋ねることで、この人は自分を心配して応援してくれていると感じます。
もしも相手が切羽詰まっていたら、言葉よりも先に行動してしまってもいいかもしれません。お冷やコーヒーをいれてあげるとか、その人がルーティーンでやっている雑用の中で自分でもできるものがあれば無言で手伝ってしまうとか。
そうした小さな気遣いに人は心打たれたりするものです。余裕があれば是非試してみてみましょう。
3.まとめ
「頑張ってください」が失礼にあたる理由は3つありました。
- 目上から目下に使う言葉だから
- 命令文だから
- 矛盾しているから
そもそも「頑張って」という言葉自体が、目上から目下にかけるものであり、目上に対して使うのは適していません。さらに、もうすでに頑張っている人に対して「頑張って」と声かけしても相手にプレッシャーを与えてしまいます。
次に目上に使える応援の言葉を8つご紹介しました。
- ご成功お祈りしております
- 応援しております
- お気をつけていってらっしゃいませ
- お大事になさってください
- ご無理なさらないでください
- 信じています
- 励まされます
- 私に何かできることはありますか
これらの言葉は目上だけでなく、取引先やお客さんに対しても使えるし、語尾を少し変えれば、目下にもつかえます。
「がんばってください」に変わる言葉として、今日紹介したフレーズを活用していただけたら嬉しいです。それではまた!さようなら。