どうも!菊之進です。今日は求人詐欺を取締る法律の現状についてお話しします。
本来、求職者が会社選びをするうえで一番重要となる「求人票」に嘘偽りがあってはいけないのですが、「人手不足だからしょうがない」「好条件に見せないと面接にすらきてくれないから」「ほかの会社もやってるし少しくらいいいよね」といって詐欺に手を染めてしまうのが悪質な会社の言い分です。
記事の内容を動画で聞きたい人はこちら↓
▶︎YouTube:求人詐欺を取締る法律はどうなってるの?企業が求人票に明記しなければならないこと
1.求人詐欺の取締り(法律ではどうなってるか)
企業の求人募集の内容について、ルールや罰則はどうなっているか?労働基準法の第十五条をみると次のように示されている。
第十五条
引用:労働基準法 第十五条
使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。
条文中の「厚生労働省令で定める方法により明示」とは何か?について2018(平成30)年1月1日に改定された職業安定法で「労働者を募集する企業の皆様へ 」のなかに記載されている。
企業が労働者を募集するうえで最低限明示しなければならない労働条件等がこちらだ。
ポイントは2018年の改正から星印の項目が追加されたこと。これらは求人詐欺に対して抑止力になるだろう。簡単にまとめると…
基本給のなかに残業代を含めてはいけない。すなわち、高賃金であるかのように見せてはいけないということ。残業代を固定する場合も、それが何時間分の残業代なのか明記する必要がある。さらに、固定残業代を超えて働いた分の賃金は追加で支給する旨を記載しなければならない。
厚労省の狙いとして、「求人広告において給与の部分を水まししてはいけない。残業代を払わないのは違法だ」ということを示したいのだろう。
そのほか大事なところとしては、 派遣労働者として雇用する場合はその旨をしっかり載せること。また、試用期間中の労働条件が本採用後の労働条件と異なる場合は、試用期間中と本採用後のそれぞれの労働条件を明示しなければならないことである。
ではこれに違反した企業はどうなるかというと、職業安定法で次のように定められている。
虚偽の広告をなし、又は虚偽の条件を提示して、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者は、六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
引用:職業安定法65条
しかしながら、この罰則が適用された企業はほとんどない。
2.求人詐欺をはたらく会社が減らない理由
法律では、虚偽の広告をだすことは禁止されているのに、詐欺をする会社が減らないのはなぜなのか?次の三つの理由が考えられる。
①罰則が緩い
30万円なんて企業からしたらへみたいなもの。僕たちが速度違反で捕まった時に払う15,000円と同じくらいの感覚なのかもしれない。
②証拠集めのハードルが高い
求人詐欺を証明しなければならないハードルの高さ(労働基準監督署に相談したり、弁護士にかけあって証拠をかき集めたりする大変さをイメージすると、我慢して数年はたらいて転職しようと考えるひとのほうがおおいだろう)
③訴え損になる
訴えて自分の希望がとおったとしてもその後その会社に居づらくなる。内部告発したことに対する報復行為にビクビクしながら仕事しないといけない。
以上より、求人詐欺をうけてもほとんどが泣き寝入りしているというのが実情だ。
3.まとめ
求人詐欺を行う企業は、例えるなら、赤信号をこっそりわたる歩行者感覚でおこなっているのだろう。赤信号で渡っても実際に捕まった歩行者を見たことがないのと一緒で、詐欺をはたらいた会社もその程度で捕まることはないと鷹を括っているのだろう。
職業安定法が改正されたことはとても良いことだが、まだまだ不十分。だからこそ労働者自身も身を守るための準備をしないといけない。ブラック企業に騙されないように、入社前に見極める対策が必要だ。
求人票を見るだけではその道の専門家すらブラックかホワイトか完全に見切ることはできないと言われるくらい難しいが安心して欲しい。次回の記事では、求人詐欺を見極める具体的な手法について紹介する。
転職を考える方におすすめの転職サイト
①転職者の8割が利用する大手転職サイト
実際に転職した人の約8割が利用する大手転職サイトのリクナビNEXT。圧倒的な求人数で、地域・職種問わず、あなたにマッチした求人を見つけられることで人気がある。
リクナビを利用する最大の利点は、あなたの強みやアピールポイントを客観的に把握できる「グッドポイント診断」が受けられること。簡単な質問に答えていくだけで、あなたの自己分析をサポートしてくれる。
なぜこれが大事なのかというと、中途採用では特に求職者の「強み」が面接官に響くかどうかで採用・不採用が決まってしまうからだ。
リクナビの「グッドポイント診断」は、自分自身も気づかなかった「強み」を発見することができ、診断結果をそのまま企業の応募書類に添付できる。
面接時の話題として取り上げてくれる面接官もいるので使わない手はない。診断書を利用してあなたの強みをしっかりアピールしよう。
公式サイト:リクナビNEXT(無料)
②オリコン顧客満足度で人気No.1に輝いた転職エージェント
2020年度オリコン満足度ランキングで、リクルートやマイナビをおさえて人気1位を受賞した転職エージェントが「パソナキャリア」。
求人の質、キャリアアドバイザーの対応、企業への交渉力、利用のしやすさの点においてサービスを利用した3,028名の転職者から一番高い評価を得ている。(主要な転職エージェント66社中)
人気の秘密はそれだけではない。一般的に転職後の年収アップ率は30〜40%程度と言われるなか、パソナキャリアの利用者は驚異の67%を達成している。年収を落としたくない利用者も多い。
パソナキャリアのサービス内容は主に次の6点。
- キャリアカウンセリングを受けられる
- あなたの希望に沿った質の高い求人を紹介してもらえる
- 応募企業に合わせて最適な履歴書の書き方を教えてもらえる
- 面接対策をしてもらえる/模擬面接がうけられる
- 企業にあなたの推薦状を出してくれる
- あなたの代わりとなって、企業に面接日や入社日を調整し、年収交渉もしてくれる
実際に利用した人の声はこちら▼
丁寧なサポートを受けながら効率的に転職を成功させたい人にオススメ。
公式サイト:パソナキャリア(無料)