どうも菊之進です!今日は、HSPと呼ばれる、繊細すぎて生きづらい人の特徴を4つご紹介します。感受性がとても強く人一倍繊細なあなたは、もしかするとHSPかもしれません。
HSPとは何か?その言葉にはどんな意味があるのか。また、自分がHSPだった場合のケアや対処法についてどうしたら良いか。簡単にできるセルフチェックとともにご紹介します。
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▶︎YouTube:繊細すぎて生きづらい人!HSPとは?4つの特徴と簡単診断
1.HSPとは?
HSPとは「Highly Sensitive Person」の略で、人一倍繊細な人、敏感な人を意味します。アメリカの心理学者、エレイン・アーロン博士が1996年に提唱した概念です。
博士によると、HSPは病気や障害ではなく、人が生まれながらに持った特性であることが示されています。統計的には、人口の20%、つまり5人に1人の割合で存在しています。それでは具体的にどのような人がHSPなのか。少し例を見て見ましょう。
例えば、電車。周りの視線や飛び交う言葉が気になりすぎて携帯電話を見るふりをしながら、イヤホンをしないと乗っていられない。車を運転している時には後続車に迷惑がかかっていないか不安になるし、他人の愚痴を聞くと、その人の感情が自分の中に流れ込んできて心が侵食されてしまう感覚がある。「気にしすぎだよ」と周りから指摘されても、「気にしない」はどうすればできるのかとまた深く悩んでしまい、悪いループに陥ってしまう。なんでもないことに敏感に反応してしまう自分が嫌でたまらなかった。
5人に1人の割合で存在ーー敏感すぎて辛い「HSP」が人生を楽しむための『53の幸せリスト』
HSPの人は、職場や家庭で過ごすなかで、場の空気を読み過ぎて気疲れしやすいという体質を持っています。また、新しい物事に取り組む際は極めて慎重になります。そのような性質から、周囲からは、引っ込み思案、怖がり、神経質、臆病者、気にしすぎなどと言われ、自分に対して劣等感を抱いている人も少なくありません。
でも、安心してください。HSPは弱点でも欠点ではありません。HSPに特有の感受性や直感力、共感力、想像力、誠実さを武器にして、仕事や趣味で活躍する人もたくさんいます。HSPであることに引目を負うことはないのです。
2.繊細すぎて生きづらい!HSPの特徴4選
アーロン博士は、次の4つの特徴に全て当てはまる人がHSPであると定義しています。アーロン博士のサイトを参考にまとめました。
①物事を深く考える
- 物事を深く捉え慎重に考えてから行動する
- 新しいことを受け入れるのに時間がかかる
- 自分の取り組んできたことを良くも悪くも分析する
- 想像力豊かで他の人にはないアイデアを思いつく
以上のように、思考を張り巡らせ、用心の上にも用心深く物事を行うのがHSPの一つ目の特徴です。
②刺激に敏感で疲れやすい
- 騒音や騒がしい場所が苦手
- 締め切りや、グループでの共同作業にストレスを感じやすい
- 静かな場所で、一人で仕事をするのが好き
- 仕事とは関係のない食事や旅行のお誘いは慎重に吟味してから返事をする(どちらかというと断る方が多い)
以上のように、人との関わりにストレスを感じやすいのがHSPの二つ目の特徴です。
③共感力が高い
- 相手の気持ちがよくわかる
- 相手の表情や仕草が気になる
- 他の人の悩みを自分ごとのように心配する
- 周りに落ち込んでいる人がいれば励まし、場の空気を良くしようと心がける
- 泣いたり笑ったり、嬉しんだり悲しんだり、感情が動きやすい
以上のように、人の感情に敏感で人からの影響を受けやすいのがHSPの三つ目の特徴です。
④些細なことも気になる
- 他の人が気づかないことに気づく(冷蔵庫や時計の音が気になったり、近くの人の口臭やタバコの匂いに敏感に反応したり)
- 他の人の服装や髪型、環境や天気の小さな変化をよく見ている
- 自分の作業スペースについて、照明の調整から仕事道具の細かい配置まで拘っている
以上のように、物事の些細な変化を見逃さないのがHSPの四つ目の特徴です。
3.HSP簡単診断!セルフチェック
HSPの概念を提唱したアーロン博士の書籍『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ』からHSPのセルフテストを引用します。あなたは何個チェックがつくでしょうか。次の項目に少しでも当てはまるなと感じたらカウントしてくださいね。それではいきます。
□感覚に強い刺激を受けると容易に圧倒されてしまう
□自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づくほうだ
□他人の気分に左右される
□痛みにとても敏感である
□忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所にひきこもりたくなる
□カフェインに敏感に反応する
□明るい光や、強い匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などにに圧倒されやすい
□豊かな想像力を持ち、空想に耽りやすい
□騒音に悩まされやすい
□美術や音楽に深く心動かされる
□時々神経が擦り切れたように感じ、一人になりたくなる。
□とても良心的である (物事を深く捉え慎重に考えてから行動する)
□すぐにびっくりする(仰天する)
□短期間にたくさんのことをしなければならない時、混乱してしまう
□人が何かで不快な思いをしている時、どうすれば快適になるかすぐに気づく(たとえば電灯の明るさを調節したり、席を替えるなど)
□一度にたくさんのことを頼まれるのがイヤだ
□ミスをしたり物を忘れたりしないよういつも気をつけている。
□暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている
□あまりにもたくさんのことが自分の周りで起こっていると、不快になり神経が高ぶる
□空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起こる
□生活に変化があると混乱する
□デリケートな香りや味、音、音楽などを好む
□同時に自分の中でたくさんのことが進行すると気分が悪くなる。
□動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している
□大きな音や雑然とした状況など強い刺激に悩まされる。
□仕事をする時、競争させられたり、観察されていると、緊張し、いつもの実力を発揮できなくなる
□子供のころ、親や教師は自分のことを「敏感だ」とか「内気だ」と思っていた
27項目中、14個以上の項目にチェックがついたあなたは、HSPである可能性が高いです。ちなみに僕は、19個ついていましたので、おそらくHSPですね。前からそうじゃないかなぁと思っていたのですが、やはりそうでした。
4.HSPは欠点ではない
HSPは全人口の20%しか存在しないという話をしましたが、裏を返せば、残りの80%の人にHSPの気持ちは理解しがたいものです。生まれながらにして繊細な人、敏感な人がいるということを知らずに、「あなたは神経質すぎる、そんなんでは社会でやっていけない」などと心ない言葉をかける人もいるでしょう。
「考えるよりもまず行動!」「ネガティブよりもポジティブ思考!」「内向的より外交的!」を良しとする世の中は、HSPにとってまるで人格否定をされているようで辛いと思います。自らの価値や存在意義を肯定できずに「自分はダメな人間なんだ」と気持ちが落ち込むひとも多くいます。
でも、大丈夫です。心配はいりません。繊細な特性は欠点ではありません。長所と短所ということわざがあるように、短所も視点を変えれば長所になります。
- 「神経質」じゃなくて「気配り上手」
- 「考えすぎる」じゃなくて「思慮深い」
- 「真面目すぎる」じゃなくて「誠実で責任感がある」
- 「傷つきやすい」じゃなくて「感受性豊か」
- 「内気」じゃなくて「温和な性格」
- 「臆病」じゃなくて「リスク管理能力が高い」
このように、自分に対する捉え方を変えてみれば、少し気持ちが楽になりますよ。HSPは生まれながらの気質で変えることはできません。そのため、「HSPである」ことと上手につき合っていく必要があります。ここからは簡単にHSPの生き方のコツをいくつかご紹介します。
5.敏感すぎる自分との向き合い方!HSPの生き方のコツ
①自分の限界を知る
相手の気持ちを察し、気を配ることは素晴らしいことですが、気を遣いすぎて自分が潰れてしまっては本末転倒です。自分の限界を超える前に刺激の量を予測したり減らしたりしながら、自分を守りましょう。
②相手の力を信じる
周囲の人に親切にするのは、HSPの素敵なところです。相手の喜びが自分の喜びだという方もいるでしょう。しかし、周りの人を助けすぎては、やはり自分の余裕がなくなります。時には相手の力も信じて、手助けせずに任せてみましょう
③自分の本音を優先する
いつも人のことを考えていては疲れてしまいます。たまには人に対する優しさや思いやりを、自分に向けてあげましょう。おいしいものを食べたり、自分の好きな時間をたっぷりとったりして、自分を労ってくださいね。
④疲れを感じたらこまめに休む
同じ刺激でも、普通の人が1しか感じないものを、HSPは100の刺激として受け取ることもあります。とにかく感受性が強いので、疲れやすいです。家事や育児、仕事中になんだか疲れたなと思ったらこまめに休憩を取りながら進めましょう。
⑤SNSの投稿をみすぎない
共感力が高いため、あらゆる人の意見や考え方に振り回されて疲れることもあります。ストレスを溜めない程度に控えましょう。
⑥完璧でなくてもいい
HSPは自分に厳しくしがちです。「どんな状況でもベストを尽くさなければいけない」「まわりの人に弱みを見せてはならない」「失敗してはいけない」と自分を追い込んでしまいます。そうなると、本当に毎日クタクタになります。たまには、誰かに助けを求めましょう。手伝ってもらいましょう。
自分からは言いづらいと思いますが勇気を出して。人を頼ることはダメなことではありません。むしろ頼ることで、相手との関係性が上向きになることもあります。誰だって頼られると嬉しいものですから。
⑦一つ一つやっていく
HSPは様々なことを感じとり深く考えるため、1つ1つの仕事に集中し丁寧に仕上げるのが得意です。その反面で、複数の業務を一度にこなす「マルチタスク」が苦手です。一度にたくさんの仕事を処理しようとするとパニックになることもあるでしょう。その場合は、落ち着いて仕事に対する優先順位をつけ、ひとつひとつ確実に潰していきましょう。
6.まとめ
HSPとは「Highly Sensitive Person」の略で、人一倍繊細な人、敏感な人を意味します。これは、アメリカの心理学者、エレイン・アーロン博士が1996年に提唱した概念です。アーロン博士は、次の4つの特徴に全て当てはまる人がHSPであると定義しました。
- 物事を深く考える
- 刺激に敏感で疲れやすい
- 共感力が高い、
- 些細なことも気になる
最後に、敏感すぎる自分との向き合い方として、HSPの生き方のコツを7つご紹介しました。
- 自分の限界を知る
- 相手の力を信じる
- 自分の本音を優先する
- 疲れを感じたらこまめに休む
- SNSの投稿をみすぎない
- 完璧でなくてもいい
- 一つ一つやっていく
以上です。
HSPは、人一倍繊細で敏感だからこそ生きづらさを感じますが、その特性は欠点ではなく、むしろ「強み」にもなります。
あのマイクロソフト社の創業者であるビル・ゲイツや、投資家のウォーレン・バフェット、映画監督のスティーブン・スピルバーグといった名だたる著名人もHSP気質があると言われているのです。繊細さ、敏感さを自分の持つ個性として受け入れ、その気質を才能として最大限に発揮することもできるということですね。
あなただからこそできることは何か?一度時間をとってゆっくり自分と向き合うことで、何か見えてくるかもしれません。ここまでご覧いただきありがとうござました!それではまた、次の記事でお会いしましょう。