アドラー心理学に学ぶ!劣等感を克服する2つの方法

アドラー心理学!劣等感を克服する方法をわかりやすく解説

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どうも!菊之進です。

今回は、アドラー心理学に学ぶ!劣等感との向き合い方についてお話しします。

はじめに。アドラー心理学は、これまであなたが常識だと思っていたことを覆すような視点で物事を見ていきます。その哲学は時にグサッと胸に刺さり辛い気持ちになるかもしれませんが、冷静になってよく考えてみると図星だったりもします。

今日紹介するアドラー心理学 嫌われる勇気の中に登場する主人公もまさにそうです。最初こそアドラーの考えを受け入れられず、真っ向から否定したくなりますが、聞いているうちに徐々に受け入れられることを願ってお話しします。

こんなあなたへ

  • 劣等感にさいなまれて夜眠れなくなる事がある
  • 他人を見ると自分に対し虚しい気持ちになってしまう
  • 他人と比較し自分はだめだと思ってしまう
  • 自己嫌悪に苛まれて胸が苦しくなる
  • 自分には才能がない、なんの取り柄もないと思う
  • 周りの人の幸せを素直に喜べない

参考図書嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

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菊之進
それではどうぞ!

1.劣等感とは何か?

劣等感とは、自己の欠陥,弱点等を意識し,自分が他の人よりも劣っていると感じる否定的な感情のことをいいます。

出典:世界大百科事典 第2版

劣等感の具体例はこちら。

  • 勤めている会社の知名度がなく年収が低いことが気になる
  • 周りから好かれる人気者を見てなんの取り柄もない自分にがっかりする
  • 自分の学歴が恥ずかしく、もっと勉強してこればよかったと後悔する

そのほか、自分の容姿、性格、社会的ステータス、家柄、彼氏彼女、結婚の有無などにおいて、自分は他者に劣っていると感じる気持ちが劣等感である。

2.劣等感に対する間違った向き合い方

①劣等感が劣等コンプレックスになる

劣等コンプレックスとは、自らの劣等感をある種の言い訳に使い始めた状態のこと。以下に具体例を示す。

  • 学生時代に不登校をしたせいで、大した学歴もなく年収が低い
  • あの時に進路選択を間違えたので、人生がうまくいかない
  • 親が何度も離婚を繰り返す家庭環境だったので、暗い性格になってしまった

この劣等コンプレックスに対して、アドラーはこう主張している。

本来はなんの因果関係もないところに、あたかも重大な因果関係があるかのように自らを説明し、納得させてしまう。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え p82

アドラーは、様々な口実をつけて人生のタスクを回避する事態を「人生の嘘」と称し、警鐘を鳴らしている。例えば、学生時代に不登校で大した学歴もないので年収が低いと嘆く人について。

本来、学歴が低いことと年収が低いことに因果関係はないのに、そこに見かけの因果律を立て、自らが取り組むべき課題から逃げようとるすることは良くないとアドラーはいう。

自分を守るために、自分が傷つかないように言い訳をする。これが劣等コンプレックスの問題点だと述べている。厳しい指摘だが、自分のケースに当てはめてじっくり考えてみると、確かに的をいている。

②劣等感が優越コンプレックスになる

優越コンプレックスとは、自分が実際よりも優れているかのように振る舞い、うちに秘めている劣等感を隠している状態のこと。わかりやすく言うと次に示すようなことで自慢話をするような人があてはまる。

  • 自分の職業、役職、スペック
  • 能力、資格
  • 過去の栄光
  • ブランド品
  • 子供のこと

相手から聞かれもしていないのに「自分はこんなに凄いんだ」といわんばかりに、周囲に自慢をしている人は、本当は自分に自信がない人なのだとアドラーは言う。

もしほんとうに自信をもっていたら、自慢などしません。劣等感が強いからこそ、自慢する。じぶんがすぐれていることを、ことさら誇示しようとする。そうでもしないと、周囲の誰一人として「こんな自分」を認めてくれないと怖れている。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え p88

優越コンプレックスは、あたかも自分が優れているかのようにみせることで、本来向き合うべき課題から逃げている状態であり、自慢話をしている限り、その人の成長はそこでとまってしまう。

③劣等感を利用して不幸自慢する

不幸自慢とは、自らにふりかかる不幸を周囲に自慢すること。このタイプの人は、世の中で自分ばかりが大変な目にあっていることを強調する。

  • 自分の生い立ち
  • 複雑な家庭環境
  • 病気や不健康状態

などなど。

不幸であることによって「特別」であろうとし、不幸であるという一点において、人の上に立とうとします。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え p88

不幸自慢の人の目的は、「他人に自分が可哀想な人であると分かってほしい」「自分はこんなに可哀想なんだから、同情してほしい」というものである。

不幸自慢の問題点についてアドラーはこう考えている。

自らの不幸を「特別」であるための武器として使っている限り、その人は永遠に不幸を必要とすることになります。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え p90

以上。ここまで簡単にまとめると、劣等コンプレックス、優越コンプレックス、不幸自慢はいずれも、劣等感に対する間違った向き合い方であり、正さないといけない。

3.劣等感に対する正しい向き合い方

①劣等感をバネにする

どんな人でも、劣等感を感じて、自己嫌悪におちいったり、ネガティブになる。

アドラーも、劣等感は誰にでもあるものだと認めています。劣等感それ自体は、なにも悪い物ではありません。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え p79

ではどうしたら良いのだろうか?前に進むしかない。劣等感を克服するには、努力と成長を通じてこの気持ちを補償するしか方法はないとアドラーは考える。

今まで逃げてきた事に向き合い、その劣等感をばねにして一つ一つ乗り越えていく事。もちろん逃げてきた分、辛く険しい道のりだが、ほんの少しのでも前に進むことが出来たら、それが希望になり、充実感、達成感をかみしめることができる。

劣等感をバネにして飛躍した人はたしかにいる。

パナソニックを一代で築き上げた経営者の松下幸之助氏をご存知だろうか。彼は「自分が出世したのは次の三つのことしか考えられない」と話している。

一つ目は、家が貧乏だったこと。
二つ目は、学校へ行ってないこと。
三つ目は、病気だったこと。

家が貧しかったから、お金持ちになりたいと心から思えた。学校に行けなかったから、自分で本を読んで勉強できた。体が弱いから、自分の代わりになってくれる、人を育てる方法を学んだ。この三つのことがなければ、自分は出世しなかった言うのである。

松下幸之助氏からは物事に挑戦する勇気をもらえる。劣等感をどう解釈するかで未来は変えられるのだ。

②対人関係を競争で見ない

アドラーは、他人を自分よりも優れているか、劣っているか勝っているか、負けているか、といった競争の視点でみないようにすることが大事であるという。

そういった世界の見方の中で生きていると、必ず劣等感におそわれて、劣等コンプレックスや優越コンプレックスにつながり、いつしか、自分以外のひとたちがみんな敵に見えてくる。

自分のことを攻撃する、馬鹿にする、下にみる恐ろしい世界のような気がしてくるのだ。そうなるといつも心が休まらないし、他者の幸福も心から祝福できなくなる。

対人関係の軸に「競争」があると、人は対人関係の悩みから逃れられず、不幸から逃れることができません。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え p95

では、どうすれば良いのだろうか?

アドラーは一貫して、優劣や勝ち負けといった競争の中に自分の価値を見出そうとするのではなく、ただ前を向いて歩んでいく自分の姿に価値を見出すことが大切だと述べている。

知識や経験の量、役職の違い、育ちの違い、外見的な違いは人それぞれあって当然で、そんなものに一々振り回されると身が持たない。

他者と自分の比較ではなく、理想の自分と現在の自分を比較し、じぶんの課題をみつめなおして、自分の信じる最善の道をすすむことが大切である。

それと同時に、ありのままの自分を許してあげる、受け入れることも必要だ。こんな自分にも価値がある、いいところがあると信じることができれば、勝ち負けで人を見る癖はだんだんなおっていくだろう。

この具体的な方法は、自分をもっと好きになる!自己肯定感を高める方法5選の記事で紹介したので興味があれば是非、確認してみてほしい。

4.まとめ

どうしたら劣等コンプレックスを抜け出せるだろうか。他者と比較してしまう自分から解放されるのか。純粋な劣等感を自らの成長の糧にできるのか。

そのためには、これしかない。まず、ありのままの自分を受け入れること。そしてつぎに、他の誰とも比較せずに、理想の自分、ありたい自分の姿だけを意識してとりくむべき課題から目をそむけないこと。

劣等感を克服するために、自分なりの目標をつくって、毎日、少しづつ挑戦してみる。挑戦してみた結果は手帳に残していく。定期的に振り返りをする。毎日実践していると、だんだん劣等感は薄れていく。

この作業をぜひやってみてほしい。少しでもあなたの抱えている劣等感が楽になれば嬉しくおもう。それではまた!

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